農場の野菜の育て方

みろく農場で野菜を育てる際に使用している有機肥料や
虫の対策などについてご紹介しています。
使用している有機肥料
発酵処理した鶏ふん
みろく農場では、主に発酵処理した鶏ふんを使用しています。
肥料は、苗や種を畑に蒔く前に肥料を撒きます。その後、畑を耕してマルチ(黒いビニールシート)を敷きます。
追肥については、野菜の品種や生育の具合を見ながら、追肥を行うか判断します。肥料は必要最低限の量だけ使用するようにしています。


有機肥料の特徴
有機肥料は、土の中にいる微生物や菌が分解してくれることで、野菜がゆっくりと栄養を吸収できるようになります。
そのため、効果が出るまで少し時間はかかりますが、長い期間効いてくれるのが特徴です。
有機栽培では、肥料だけでなく、土の中の微生物たちの働きもとても大切です。
野菜によっては、苗を植える前に菌類を撒いて、野菜の育ち方の違いを試してみることもあります。
虫の対策
防虫ネット
みろく農場では殺虫剤などを使用していません。
何もしなければ野菜の根や茎、葉を虫に食われてしまいます。虫を媒介して病原菌で野菜が病気になってしまうこともあります。それを防ぐために、防虫ネットで野菜を覆って育てています。
それでも、ネットの小さな隙間から虫が入り込んでしまい、野菜が食べられてしまうこともあります。



太陽熱消 毒マルチ
野菜の品種によって違いはありますが、野菜の種が発芽する際に、生育を阻害する虫や雑草の影響を少なくするために、畑の消毒が必要になります。
農薬を使用しないので土壌の消毒には、太陽熱を利用した「熱消毒マルチ」(透明なビニールシート)を使用します。
2ヶ月間ほど畑を覆い、土の表面の温度を上げます。
これによって、土の中の虫が減ったり、雑草の種が発芽しにくくなったりするので、雑草も生えにくくなります。
主に人参の種を蒔く前に、太陽熱マルチを使用して土壌の熱消毒を行います。これにより、種蒔き時に消毒液などの薬品を使わずに、野菜を育てる事ができます。
雑草の対応
除草剤について
みろく農場では、除草剤を使っていません。
野菜の苗を畑に植えた後、苗の周りに生えた雑草は、手鎌やハサミなどの道具を使い、苗を引き抜かないように取り除きます。
これは、雑草に養分を取られたり、日光を遮られて野菜の生長が悪くならないようにするためです。
(写真:人参畑の雑草をハサミで取り除いている)


野菜の生育に合わせる
野菜の苗が小さいうちは、畑の中の雑草を手作業で除草します。畑の通路部分については、耕運機で除草しています。
野菜がしっかり生長したら、通路に生えた雑草はそのままにして、野菜と一緒に共生させます(冬季の場合)。畑の通路の雑草は、風雨による土の流出を防いでくれる役割もあるんです。
(写真はちぢみほうれん草の畑。黄緑色の植物が雑草です)
野菜の生産について
提供する野菜
農場では、約80品種の野菜を生産しています。どんな野菜があるのか気になる方は、ぜひ「野菜の紹介ページ」をご覧ください。紹介ページには、「何月から販売予定か」も記載しています。
ただ、野菜を露地で栽培しているため、天候の影響を受けやすく雨が少なければ、野菜の成長がゆっくりになったり、害虫が多かったりすると、収穫できる量が減ってしまうこともあります。
そのため、ご案内している出荷予定の時期よりも遅れてしまったり、販売期間が短くなってしまう場合があります。ご理解いただけますと幸いです。


端境期について

端境期(はざかいき)というのは、季節が移り変わる時期に、収穫できる野菜の品種が少なくなってしまう期間のことです。
野菜には、それぞれ育ちやすい気温や天候があります。たとえば、オクラやキュウリなどの夏野菜は、冬の露地栽培では育ちませんよね。そのため、その季節ごとに適した野菜を育てています。
また、季節の変わり目には気温もどんどん変化していくので、それに合わせて、適切なタイミングで苗を畑に植える必要があります。そこから収穫できるようになるまでには、どうしても時間がかかってしまうんです。
例えば、春キャベツを育てる場合、冬の寒い時期に苗を植えても育ちません。なので、春野菜がご用意できるようになるまでは、冬野菜をお届けしています。
ただし、気象状況によって冬野菜の品質が変わってしまったり、畑に残っている野菜が少なくなり、ご提供できる量や品種が限られてしまいます。
そのため、春から夏、夏から秋、といった季節の変わり目には、ご用意できる野菜の種類がどうしても少なくなってしまいます。
場合によっては、ビニールトンネルやビニールハウスを利用して、野菜の生育を促して、収穫時期を早める工夫をしています。
「野菜のおまかせ便」では、端境期の間は一時的にLサイズからMサイズに変更したり、品目を減らして一袋に入れる野菜の量を増やすなどしています。